日本の伝統音楽または民族音楽は邦楽と呼ばれ、日本の音楽と訳されます。西洋の音楽と訳される洋楽と間違えてはいけません。日本の文部省は邦楽を異なる形式の音楽と見ていますが、ほとんどの民族音楽学者はほかの日本の民族音楽は邦楽から派生したと考えています。続きを読んで、日本の伝統音楽の歴史の概要と様式について学びましょう。演劇や宮廷の伝統音楽などについても知ることができますよ。

歴史の概要と伝統音楽の様式

日本の民族音楽の台頭は、中国と朝鮮半島との文化・政治的交流が強まった8世紀に遡ります。17世紀から19世紀半ばまでの音楽は、民族音楽学のほかに邦楽と呼ばれました。日本の民族音楽の様式は、宮廷音楽と演劇音楽に分類できます。これは、伝統的な音楽のほとんどが宮廷か劇場のいずれかで行われたからです。

伝統的な宮廷音楽

日本の伝統的な宮廷音楽は雅楽とも呼ばれます。日本で最も古い民俗音楽の様式とされています。踊りや歌、それにほかのアジア音楽が混ざったものです。雅楽は、優雅な音楽で、一般的には、8世紀に朝鮮と中国からもたらされた楽器と理論のことを指します。こちらも声楽(声による音楽)と器楽(楽器による音楽)の2つの異なる様式に分かれます。

伝統的な演劇音楽

日本の伝統的な演劇音楽については2つの主流があります。能楽と歌舞伎です。能楽または能は、囃子方と呼ばれる器楽奏者により演奏されます。使われる楽器は太鼓、大鼓、小鼓、能管です。歌舞伎は、濃い化粧を施した男性の演者のみによって演じられる高度に儀式化された謡と舞いです。能と同じ楽器として三味線を加えて演じられます。そして、これは下座、所作音楽、柝とツケに分かれます。

補足

また、日本の民族音楽はさらに別の様式に分類できます。声明、浄瑠璃、長唄、尺八と筝曲です。また、囃子方は能舞台で謡曲と演奏します。それに加えて雅楽は新しいものと古いものに分かれます。古い雅楽は、中国唐時代以前のものとされます。そして新しい雅楽は、唐時代以降のものとされています。

結論

この記事では日本の民族音楽の歴史の概要と日本の伝統音楽の主な領域についてご紹介しました。2つの主な様式として雅楽と伝統的な演劇音楽についてもお話しました。これで日本の民族音楽の簡単な歴史と様式について基礎知識を習得できたのではないでしょうか。また、その音楽の起源、そしてほかの文化が日本の伝統音楽とエンターテイメントに与えた影響をご理解いただけるでしょう。